県議会決算委 不登校対策の充実を2017-10-19 17:32

 2015年度の数字で、兵庫県の小学生の不登校は936人(0.32% 全国0.43%)、中学生の不登校は4065人(2.83% 全国2.95%)、高校生の不登校708人(0.65% 全国1.66%) 
兵庫県においては、不登校対策として、スクールカウンセラーの配置やスクールソーシャルワーカーの配置、但馬やまびこの郷における相談事業など一定の取り組みをしてきており、それらの対策に効果があったのか、本県の不登校率は、全国よりも低い状況です。

 一方で、2014年度の県下市町ごとの不登校の数字を見ると、全国平均を大きく超える生徒数の4%超の中学生の不登校がいる尼崎市、たつの市、丹波市のような自治体もあります。いずれも小学生不の不登校は全国平均に近い数字で、中学生からの不登校が、急激に増える傾向があります。
また、姫路市では、2011年度からの4年間で337人であった中学校の不登校の数が2015年度に398名と大幅に上がり、対策の強化が望まれるところです。

 不登校対策の基本は入口での未然防止であると考えられる。
新たな学級が出来た後に、先生が毎日1人1人の児童、生徒に声をかけるなど、生徒との信頼関係作りを速やかにできるか、生徒同士の良好な関係、すなわち絆づくりをどうできるかに掛かっているようにも思います。フリースクール関係者などに聞くと、不登校に発達障害の児童、生徒も多いと言われていますが、発達障害の特性を先生も理解した中で、その生徒の受け入れと一定の支援をすることも必要です。
まずは、学校毎に不登校ゼロ目標宣言をすること、先生が児童、生徒との関係作りを急ぐこと、特に孤立しがちな児童、生徒への仲間づくりの支援をすること、中学校、高校においては、学校内、クラス内において、発達障害への理解に関する指導を促進することなどが考えられます。

 さらに、不登校のお子さんをお持ちの保護者や不登校の支援に当たられている方の話を聞くと、とにかく学校側が情報を出してくれないと嘆いていました。また、適応指導教室や但馬やまびこの郷の相談窓口なども教えてもらえなかったという方もいます。さらに、共通の話としてあるのは、地域にあるフリースクールの情報も欲しいということでした。

 学校や市教委としても、フリースクールの個別の情報は出しにくいとしても、市内全域、あるいは阪神間、東播磨地域、但馬、丹波地域などの情報をまとめて出すことは可能ではないでしょうか。正確な情報が必要なのであれば、フリースクールの連絡会のようなものを作ってもらい、そこで年に1回でも情報を更新してもらい、HP上で発信してもらう。そのHPアドレスなどを保護者に紹介ということでもいいと思います。

 国においては、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」が制定されましたが、不登校児の教育機会の確保のため、是非、フリースクールを含めた不登校児童・生徒、保護者向けに様々な支援情報が届くようにしていただきたいと思います。不登校支援情報を一元的にまとめた資料作成と当該保護者へ配布できるよう1万部など一定の部数を作成してはどうか。私もフリースクールの情報収集等でご協力もさせていただきます。

 また、教育の機会の確保等に関する法律においては、都道府県、市町村は、当該都道府県及び市町村の役割分担に関する事項の協議並びに当該事務の連絡調整を行うための協議会を組織することができるとなっています。
 まずは、フリースクール関係者や不登校児支援者などと協議の場を持ってみてはどうか?そういうテーブルができれば、神奈川県で行われている学校とフリースクールの主催による不登校相談会、進路情報相談会なども実施できるかもしれません。

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