兵庫県 財政指標の操作とデータ回答拒否に異議あり!2017-10-29 15:59

私は、認第14号、平成28年度――2016年度兵庫県基金管理特別会計歳入歳出決算の認定について、反対の立場で討論をいたします。
 実質公債費比率を改善したように見せかけるための県債管理基金に関係する会計操作と、特定目的基金を除いて求められた数値を県議会決算特別委員会において回答拒否したこと、つまり県民への説明責任を果たしていないということが問題だということで、決算認定に反対の立場をとります。

 政府は、2005年――平成17年度までの地方債発行の許可制度を改め協議制度へと見直しましたが、実質赤字比率や実質公債費比率が一定水準以上の地方公共団体については、地方債の発行は引き続き、総務大臣などの許可を求める制度となりました。
 3カ年平均の実質公債費比率が18%以上になると、公債費負担適正化計画を立て、総務大臣の許可があれば起債が認められます。
 兵庫県は、国が実質公債費比率などの財政指標などの導入を決めたことから、その対策のため、2008年度より、公共施設整備基金など特定目的基金を県債管理基金に組み入れ、実質公債費比率を操作することにしました。知事は、2016年2月議会における「ひょうご県民連合」の竹内議員の質問に対し、「実質公債費比率対策であるということは、もう率直に認めさせていただきたいと思います」と答弁されています。
以前にもご紹介しましたが、私は関西学院大学大学院教授で公認会計士の石原俊彦氏に、この会計操作に関する意見書の作成を依頼し、昨年10月には、石原氏から「県債管理基金には強い流動性が求められるべきであり、実質的な特定目的基金の一時組換えや、流動性の乏しい美術品や土地を基金に算入することは、「会計倫理」の視点から厳に慎むべき会計行為。」との意見をいただきました。
石原先生の意見書の意見などを受けて、県当局は、流動性の乏しい美術品や土地を基金に参入することは止めました。ところが、今も、特定目的基金の一時組み替えは行われています。監査委員からは、この件について、一言の説明もありません。

私は、特定目的基金を除いて求められた3カ年平均の実質公債費比率の自主公表と、「数年後に3カ年平均の実質公債費比率が18%を下回るようになれば、これらの操作を止める」と県当局に方針を示していただけるのであれば、この問題はしばらく置いておいてもいいと考えていました。
ところが、決算特別委員会で示された県当局の答弁は全く想定外のものでした。
特定目的基金を除いて求められた3カ年平均の実質公債費比率の数字と全国順位については、答弁を拒否されました。つまり事実上、県民には説明しないと宣言されたものと受け取りました。事前説明の非公式の場で私は数値を聞いていましたが、議員にだけ内緒で説明をするというのは論外です。
その数値は、2016年度の特定目的基金を除く単年度の実質公債費比率15.9%、3カ年平均18.7%というものです。3カ年平均の数値は、北海道、岩手、大阪府に次ぐ悪い数値になるのだろうと考えています。

 兵庫県が、このような会計操作、財政指標の操作をする目的は、基金を効率的に一体運用することと実質公債費比率を操作するためだということです。しかし、基金の一体的な運用については、基金が別々のままでも一体運用はできます。残るは、実質公債費比率の操作ですが、県財政が良くなったと見せかけるだけのもので、行政改革の取り組みを緩めようという意図しか感じることができません。政府の判断により県債の発行が一部認められず、公共事業が削減されることを嫌がっているのだろうと想像しています。
 特定目的基金を県債管理基金に積み実質公債費比率を操作しているのは、全国都道府県の中で兵庫県だけです。つまり、兵庫県が公表している3カ年平均の実質公債費比率では、全国比較することは全く意味がないことがわかります。

そのようなデメリットがあるにも関わらず、県当局は、特定目的基金を除いて求められた3か年平均の実質公債費比率の数値を県議会で報告することを、拒否しました。このことについて、私は会計倫理上だけではなく、決算に関する県民への説明責任を果たしておらず、極めて問題が大きいと思います。井戸知事の5期目当選のおごりと感じる方もいるのではないでしょうか。

私は、実質公債費比率の操作と数値の非公表については、極めて大きな問題があることから、認第14号、2016年度、平成28年度――兵庫県基金管理特別会計歳入歳出決算の認定には賛成できません。