大阪高裁 高浜原発運転差し止め取り消し 新たな安全神話が作られつつあるのか?2017-03-29 21:37

昨日、大津地裁が決定した高浜原発3号、4号機の運転差し止めを求める仮処分決定を、大阪高裁が取り消しました。
福島原発事故は、地震による配管破断があったのか、津波による損壊だったのか、真相解明が不十分で評価が分かれています。
地震による配管破断であったのならば、全国の原発の配管の耐震性を上げる必要があります。原子力規制委員会元委員長の島崎氏によると、基準地震動(地震による揺れの強さ)が過少評価されており、原発の耐震性は不十分だと指摘しています。
大阪高裁判決は、それらの指摘に耳を傾けないだけではなく、原発事故時の避難計画が不十分であるにも関わらず、それも容認しました。
福島原発事故時に、チェルノブイリ原発事故を踏まえ、最悪の場合、原発から170km圏は避難が必要な地域、250km圏は強制避難地域になるという想定が出されました。
原発を稼働させるかどうかは政治の判断ですが、司法の役割は、新たな安全神話を作るのではなく、経済界や電力会社のプレッシャーによってぶれていく政府の姿勢に釘を刺し、原発の安全性のチェックに力点を置くことが期待されているのではないでしょうか。

尼崎市立中校長「中学校だより」 他校記事を無断転載 「下手でも自分の言葉で」2017-03-30 16:58

校長先生が作成する「中学校だより」について、ある中学校の校長先生が無断転載していると連絡がありました。
実物の中学校だよりと転載された他校の中学校だよりを入手し、記事を転載された学校に連絡を入れ、当該中学校の校長先生にも話を聞き、3号分の記事が無断転載であることを確認しました。

昨年発行された転載記事の一部です。
一つ目は、「常に目的意識を持って行動する人になってほしい」
二つ目は、「自分に責任を持てる大人になってほしい」
三つ目は、「常に感謝する気持ちを忘れないでほしい」
これはHP上に紹介されている埼玉県川越市の中学校長の卒業式の式辞を、そのまま無断転載したものでした。

その他にも、今年2月27日に発行された「大人を見ている子どもたち」という記事があります。
「先日、通勤途上の交差点で信号待ちしていた時に・・・。~中略~ 自転車に乗った若い女性が信号無視し、女子中学生たちも信号無視して道路を横断し始めたのです。・・・私たち大人は、子どもの前ではよき手本を示していきましょう。」と保護者や地域の方向けに発信されたメッセージです。
これも埼玉県三郷市の中学校の学校だよりを無断転載したものでした。自分が経験していない体験談を無断転載するのは、さすがにやり過ぎです。
他にも、「和顔愛語」「光陰矢のごとし」というタイトルをつけた無断転載の記事がありました。

そこで、本日30日、尼崎市教委教育長、兵庫県教委教育長宛に、申し入れ書を提出し、「校長の厳重注意、生徒・保護者向けに経緯の説明とお詫びの文章を配布すること、校長・教頭の研修において、著作権・肖像権などの取り扱いに留意するよう伝えることなど」を求めました。

文章は上手く無くても、思いを込めた文章であれば、子どもたちに伝わります。まずは大人が手本を示していきましょう。