松枯れ防止のための農薬空中散布がやっと中止に! ― 2023-12-05 14:25
2013年に兵庫県議会予算特別委員会で(全国で断トツ1位の散布面積であった)松枯れ防止のための農薬空中散布について質問し、農薬空中散布される地域で、健康被害アンケートを3度ほど取り、毎年の予算申しれで、健康被害が出る可能性があるからと中止を求めてきました。
新年度の予算申入書案に同様の内容を記載したところ、その農薬空中散布が、今年度から廃止になったという報告を受けました。
効率を優先し、住民の健康被害を考えない乱暴な事業でしたが、中止になって良かったです。ちなみに農薬は、ネオニコチノイド系の農薬でした。以下2013年予算特別委員会の質問です。
次に、松枯れ防止のための農薬空中散布についてお伺いする。
全国では、松枯れ防止のために行う農薬空中散布は、地上散布、木に農薬を入れる樹幹注入、生物農薬、あるいは樹種転換などに切り替えられ、年々、散布面積は大きく減少していっている。その全国の流れに沿うように、延べ散布面積が全国第1位をキープし続けている兵庫県でも、散布面積は減ってきた。それでも、2011年度で見ると、兵庫県の散布面積が全国の15%程度を占め、農薬空中散布王国の座を譲ることはない。
そこで、私は2008年から、農薬空中散布後の健康被害アンケート調査を毎年、場所を変えながら実施してきた。参考までに、2008年度から散布されている農薬は、チアクロプリド水和剤で、ネオニコチノイド系の農薬の一種と言われている。そのアンケートの中では、健康被害の可能性を示唆した人は、2008年、2009年、2011年と3回あり、計10名の方がいらっしゃった。いずれも医者の診断を受けたものではないので、因果関係の証朋はできていない。
農薬空中散布の賛否については、総数では賛成が上回るが、地域ごとで見ると、5ヵ所のうち2ヵ所で反対が賛成を上回っており、反対も一定数いることが分かる。ただ、サンプル数が少ないので、これはあくまで参考にしかならない。
なお、ネオニコチノイド系農薬については、安全だという意見がある一方、蜂だけではなくて人間の脳も侵され、発達障害の原因の一つになる可能性もあると話している脳神経科学者も存在している。また、アンケートの中では、農薬空中散布の時期から体調が悪くなるのでやめてほしいとの化学物質過敏症の方の意見もあった。
2011年度、長野県では、農薬空中散布について、住民からパブリックコメントをとるなど住民の意見を聞いて、化学物質過敏症の人や小児等への影響については分からないが、影響の可能性を否定することもできないと考えられるため、より安全性の確保が求められるとの考え方をまとめた。そして、可能な場合は、農薬の空中散布は、住宅地から200メートル離した上で、道路沿いから150メートル以内では他の予防方法を活用、空中散布の風速の制限を秒速5メートルから秒速3メートルへと強化、より安全性の配慮が必要な場合には、有機リン系以外の薬剤使用を選択する。散布実施地から1キロメートル以内の集落・河川などで必要な場合は、気中濃度調査、水質調査を実施するとしている。
また、従来から、農薬空中散布の住民への周知では、散布後1週間程度は散布地域に入らないこと、山菜等はとらないこと、農作物、牧草等は使用しないこと、ミツバチを疎開させることなどを伝えている。
全国的にも、松枯れ防止の農薬空中散布の散布面積、事業費が減っている中、私は、兵庫県においても最低限、長野県に準じた対策とパブコメなどの対話手法をとるべきだと考えている。県当局の所見をお伺いする。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/nk22/af17_000000007.html
新年度の予算申入書案に同様の内容を記載したところ、その農薬空中散布が、今年度から廃止になったという報告を受けました。
効率を優先し、住民の健康被害を考えない乱暴な事業でしたが、中止になって良かったです。ちなみに農薬は、ネオニコチノイド系の農薬でした。以下2013年予算特別委員会の質問です。
次に、松枯れ防止のための農薬空中散布についてお伺いする。
全国では、松枯れ防止のために行う農薬空中散布は、地上散布、木に農薬を入れる樹幹注入、生物農薬、あるいは樹種転換などに切り替えられ、年々、散布面積は大きく減少していっている。その全国の流れに沿うように、延べ散布面積が全国第1位をキープし続けている兵庫県でも、散布面積は減ってきた。それでも、2011年度で見ると、兵庫県の散布面積が全国の15%程度を占め、農薬空中散布王国の座を譲ることはない。
そこで、私は2008年から、農薬空中散布後の健康被害アンケート調査を毎年、場所を変えながら実施してきた。参考までに、2008年度から散布されている農薬は、チアクロプリド水和剤で、ネオニコチノイド系の農薬の一種と言われている。そのアンケートの中では、健康被害の可能性を示唆した人は、2008年、2009年、2011年と3回あり、計10名の方がいらっしゃった。いずれも医者の診断を受けたものではないので、因果関係の証朋はできていない。
農薬空中散布の賛否については、総数では賛成が上回るが、地域ごとで見ると、5ヵ所のうち2ヵ所で反対が賛成を上回っており、反対も一定数いることが分かる。ただ、サンプル数が少ないので、これはあくまで参考にしかならない。
なお、ネオニコチノイド系農薬については、安全だという意見がある一方、蜂だけではなくて人間の脳も侵され、発達障害の原因の一つになる可能性もあると話している脳神経科学者も存在している。また、アンケートの中では、農薬空中散布の時期から体調が悪くなるのでやめてほしいとの化学物質過敏症の方の意見もあった。
2011年度、長野県では、農薬空中散布について、住民からパブリックコメントをとるなど住民の意見を聞いて、化学物質過敏症の人や小児等への影響については分からないが、影響の可能性を否定することもできないと考えられるため、より安全性の確保が求められるとの考え方をまとめた。そして、可能な場合は、農薬の空中散布は、住宅地から200メートル離した上で、道路沿いから150メートル以内では他の予防方法を活用、空中散布の風速の制限を秒速5メートルから秒速3メートルへと強化、より安全性の配慮が必要な場合には、有機リン系以外の薬剤使用を選択する。散布実施地から1キロメートル以内の集落・河川などで必要な場合は、気中濃度調査、水質調査を実施するとしている。
また、従来から、農薬空中散布の住民への周知では、散布後1週間程度は散布地域に入らないこと、山菜等はとらないこと、農作物、牧草等は使用しないこと、ミツバチを疎開させることなどを伝えている。
全国的にも、松枯れ防止の農薬空中散布の散布面積、事業費が減っている中、私は、兵庫県においても最低限、長野県に準じた対策とパブコメなどの対話手法をとるべきだと考えている。県当局の所見をお伺いする。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/nk22/af17_000000007.html
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