昨日、今日は全国政策研究集会2016in東京・国立市に参加2016-08-20 21:29

テーマは「地方自治ってなんだ?」 会場:一橋大学
 基調講演は首都大学東京の木村草太さんが、「地方自治ってなんだ 立憲主義と自治体」をテーマに話されました。法的側面から、立憲主義、組体操、辺野古問題などについて、わかりやすく解説していただきました。

 次に「地方自治と地方創生」テーマに世田谷区長の保坂展人さん、元国立市長上原公子さん、多摩市長阿部裕行さんの鼎談。

 保坂さんは、バンドの練習場などがある若者の居場所を整備され、運営委員会は中高生が担っていること。子どものいじめ相談員を配置したこと。児童養護施設卒業者の給付型奨学金を創設したことなどを話されました。

 分科会「TPPで日本は、地方自治体はどうなるか?」では、内田聖子(NPO法人アジア太平洋資料センター事務局長)さんなどから、TPPは中国が入っていないアメリカの通商政策。グローバル企業が今以上に投資や利益を得るためのもので、最大の問題点は、自由化に向かってのエンドレスゲームであること。最終目標は、全ての品目の「関税ゼロ」「非関税障壁の撤廃」であり、今回の合意は最後ではないこと。

 自治体でできる対策は、「公契約条例や学校給食での遺伝子組み換え不使用条例を作るなど明文化したルール作りをしておくこと。TPP批准後のルール化は、不公正な措置と判断され、認められていない。」などの話もありました。

 分科会「「地方創生」競争に踊らされずに、豊かな暮らしを実現する道は?」では、「人口減が地方を強くする」と題して藤波匠(日本総研上席主任研究員)さんが、公共事業は、雇用を生むが、ゼネコンなどが儲け、地方の企業の儲けにはなりにくいなど、投資額に比べて効果は小さい。また持続性がない。

 コンパクトシティーを目指している甲府市などで、人口消滅地域が出ている一方で、新規居住地域も次々にできており、コンパクトシティーへの誘導は難しい。

 人口減を受け入れ、道路、高速インターネット、物流の3つのネットワークを有効に活用する。ドローン宅配や自動車の自動運転も目の前に来ている。その活用が大事だと話されました。

 1人1人の講師の話をもっと聞きたかった贅沢な勉強会でした。

写真は、木村草太さんの講演