兵庫県議会政務活動費領収書ネット公開 野々村さん判決 雑感2016-07-06 17:58

・昨年度の政務活動費の執行率が下がり約35%(約1億5700万円)返還されたが、政務活動費の領収書が公開されるようになり、市民に支出内容について、問われるのではという緊張感から、支出額の大幅減額に繋がったのだと思います。
しかし、市民の関心が薄れると、またルーズな支出が増えて来る可能性もあり、市民の継続したチェックが不可欠です。

・政務活動費の領収書のネット上での公開がスタートし、不適切な支出は激減したと思いますが、効率的、効果的な支出がされているということではありません。政務活動費を使って、どのような調査をしたのか、どのような成果(議会での質問や報告書など)があったのか、議員の側から市民に伝えて行くことが必要ですし、市民の側からも、そのことを求めて行くことが大切です。それが機能する議会、市民に役立つ議会に繋がっていきます。

・議員の政務活動費の不正使用問題などが、刑事事件として取り上げられることがなかったことから、野々村さんの裁判は、社会的に大変意義のあるものでした。執行猶予が付きましたが、刑事罰が認められたことで、今後の議員による公費の不正使用に一定歯止めをかけるものになると思います。そういう面では、大変、評価が出来る判決です。

・野々村さんの裁判のドタキャンや「記憶にない」「覚えていない」という裁判での証言は、常識では考えにくいのですが、県議会や神戸市議会など多くの議員による政務活動費の不正使用問題が明らかになる中で、なぜ自分だけが、刑事責任を取らされるのか?という彼なりの精一杯の抵抗ではないかと想像しています。
 警察、検察は、兵庫県議会における他の議員の政務活動費の不正使用や、神戸市議会における不正使用などについて、きちんと調査し、悪質なものは刑事事件として立件すべきでしょう。