衆議院は4年任期を原則に 1回の選挙で約600億円の事務経費2016-02-15 11:04

 衆議院を解散し、衆議院議員選挙の言葉が耳に入り始めました。4月解散、衆参同日選など・・・。
憲法第45条には、「衆議院議員の任期は、四年とする。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。」と規定されています。

 少し解説すると、①衆議院議員は4年の任期を保障することで、民意を受けて、一定の仕事をすることを期待されています。②衆議院の解散については、内閣不信任案の対抗措置としての解散以外に、恣意的解散は出来るという説と出来ないという説に分かれていますが、恣意的解散ができるとしても、現政権を延命させるのに有利か不利かで、選挙を行う事は本末転倒であることは言うまでもありません。

 とは言え民主党政権を含め、過去の政権はほとんどこの恣意的解散を行っています。その中には、吉田政権(6カ月)や小泉政権(1年10カ月)のように短期で解散する場合もありますが、任期3年過ぎてから解散する場合が、比較的多いようです。

 私も自治体議員の端くれですが、4年任期を保障されていることから、選挙後はしっかり仕事をすることができます。しかし、次の選挙が1年後か2年後になり、その選挙がいつ行われるのかわからなければ、次の選挙にいつでも対応できる体制を作っておかなければならず、まともに仕事が出来なくなります。これでは立法機能が大きく低下し、相対的に行政側(官僚)の力が強くなってしまいます。

 民主党から自民党に政権が戻った第46回衆議院議員選挙は2012年12月。安倍政権での最初の解散による第47回選挙は、安倍政権が始まってからわずか2年後の2014年12月。そして、その次の選挙が間もなく行われようとしています。

1回の衆議院議員選挙の選挙事務費用は1回約600億円。

 世論を把握するための手法としては、選挙だけではなく、課題がある現場に行って丁寧に意見を聞くことやアンケートを実施すること、シンポジウムをすること、予算編成過程の情報を公開し、パブリックコメントを取ること、国民(住民)投票を行うこともできます。
 また、参議院議員選挙が時期をずらして行われるので、時期に応じた民意を国会に反映できる仕組みにもなっています。

 衆議院議員の任期は4年。選挙には多額の費用が掛かかり、他に民意を把握する手法があることを考えると、そろそろ恣意的選挙から卒業する時期ではないでしょうか。

衆議院議員の元秘書 ブログで告発文章を書いた後に自殺?2016-02-15 17:24

 2月11日に、西宮市の路上に置いてある乗用車の中で、自民党の山田賢司衆議院議員(西宮市・芦屋市選出)の元秘書が、死亡しているのが発見されました。元秘書は、外傷がないことから練炭自殺を図った可能性が高いと報告される一方、遺体の損傷が激しく、解剖を行い、人定を急ぐとしています。
 実は、この秘書は、死亡前の2月6日、7日に、ブログに山田議員の金銭疑惑を書き込んでいたN氏ではないかと言われています。
 N氏はブログの書き込みで、「山田議員の文書滞在交通費の私的流用!?」「選挙買収」「収支報告書不実記載」などのタイトルの文章を書いていました。
 それらの事実関係はわかりませんが、その文章の中で「とにかく、私には自分に残された時間が余りにも短すぎて結末を見届ける事はできないと思う。」と気になる記載もありました。
 死亡原因は自殺だったのか、兵庫県警の徹底した捜査が望まれます。
 また、元秘書であるN氏に指摘された問題について山田議員の説明が求められます。

本日付の神戸新聞記事で、元秘書の野田哲範さんと確認され、遺書も出てきたようです。あとは金銭疑惑について、山田議員の説明が求められます。

神戸新聞記事
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201602/0008799258.shtml