福井地裁 高浜原発再稼働差し止め仮処分 取り消し2015-12-25 11:29

裁判とは、十分な内容審査をせず、国の政策にお墨付きを与えるもの???
 今年4月に、福井地裁において、「(原発の)新規制基準は緩やかに過ぎ合理性を欠く」などとして、高浜原発の再稼働を差し止める仮処分を下しました。
 判決では、「各電力会社が原発の耐震設計で想定する最大の揺れ(基準地震動)を超す地震に2005年以降だけで福島原発など4原発が5回襲われており、想定そのものが信頼を失っている。高浜原発では、基準地震動700ガルを下回る地震でも外部電源が断たれて給水が止まり、原子炉の冷却機能が失われる危険性がある。使用済み核燃料プールは、原子炉のように堅固な施設に囲われていないなど、万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険がある」と認定し、再稼働差し止めの仮処分を認めました。
 一方で、今回の福井地裁の決定は、規制委の判断に不合理な点はなく、高浜原発の安全性に欠点はないとの内容でした。
福島原発事故の原因究明は不十分なままで、未だに放射性物質は、大気や海に放出されている状態です。
 また、避難計画や安定ヨウ素剤の備蓄、モニタリングポストの増設も十分にはなされていません。これで、安全対策は十分とは到底言えず、高浜原発再稼働が認められる状況ではありません。