喫煙・飲酒年齢は20歳のままで2015-09-08 11:05

 自民党の特命委員会が、選挙権の引き下げに合わせ、喫煙・飲酒を20歳から18歳に引き下げを求める提言案を示しました。委員会では「18歳を大人とするのであれば自己責任だ」などの意見があったようですが、科学的なデータに基づいて議論する必要があると考えます。
 厚労省が公表している喫煙に関する資料では、非喫煙者と比べ35歳以上で喫煙開始した場合は、肺がんによる死亡率が1.76倍になりますが、15歳~19歳で喫煙を開始した場合は5.51倍になります。25歳から29歳に喫煙を開始すると、肺がん死亡率は非喫煙者の3.58倍、20歳から24歳に喫煙を開始すると非喫煙者の4.38倍になりますが、喫煙年齢が早ければ早いほど、肺がんで死亡する確率が累進的に高くなります。また、吸い始める年齢が若いほど、ニコチンへの依存度が高い人が多くなるという報告も出ています。
 未成年の飲酒について、厚労省は次のような見解を出しています。「動物実験では未成年者に相当する個体は成人に相当する個体に比べてアルコールの分解の遅いことが分かっている。これは等量飲んでも未成年者の血中濃度がより高くなり、急性アルコール中毒や臓器に対する悪影響を引き起こしやすいことを示唆している。また、大量に飲んだ場合、成人に比べてより臓器障害を引き起こしやすく、また、アルコール依存症によりなりやすいことが、動物でも人でも確認されている。さらに、酒の飲み始めが早ければ早いほど、将来、事故に巻き込まれたり、アルコール依存症になるリスクが高くなることも多くの研究で確認されている。飲酒の影響は未成年者と成人とでは明らかな差がある。」
 特定業界の経済的利益を考えると、喫煙や飲酒の年齢を引き下げた方がいいのでしょうが、若者が元気に長く働き続けてもらった方が経済効果は高く、彼らの幸せのためにも、喫煙・飲酒年齢は引き下げる必要が無いと考えます。皆さんはどのようにお考えですか?

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