安保法案 参議院で審議開始「採決は棚上げしじっくり議論しましょう」2015-07-27 15:52

 今日から参議院で安保法案の審議が始まります。公明党は60日ルールを使わず、参議院での採決を目指すとのこと。
 そもそも今回の法案は、大統領選を前にしたアメリカへのリップサービスである側面は否定できず、アメリカの負担軽減のため、アメリカが担っていた役割の一部を肩代わりするものです。イラク戦争のように石油利権などを求めアメリカが他国を攻撃する時に、日本が支援する可能性は十分にあります。その後方支援をすれば、自衛隊だけではなく現地で活動するNGOなども攻撃対象になるかもしれません。
 一方で、アメリカとの結束が高まり、安全保障上のプラス効果は少しあるかもしれません。安倍さんはアメリカと結束を深めた方が、経済的なメリットが大きいと考えているのでしょう。
 しかし、安全保障という面では、自衛能力を保持することは必要ですが、自衛隊が災害救助隊として国際的支援を積極的に行う方が、他国との信頼関係が醸成され、広義の安全保障体制の強化につながります。それが結果的に、経済的にも有利に働きます。特に経済的にも関係の深いアジアの国々との信頼関係の強化は不可欠です。
 安保法案は多くの法学者から違憲と指摘されており、今国会で無理に成立させず、多面的な観点で、国民的な議論をすることが不可欠です。
参議院インターネット審議中継
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