関電値上げ公聴会 発言及びパブコメ内容2015-03-05 10:52

私の関電公聴会での発言及びパブコメ内容をお伝えいたします。
1.個人向け電力料金の値上げ幅を圧縮すると共に逓増率をアップすること
個人向け販売については、最低料金の上げ幅が大きすぎる。15kWh~120kWhなど他の電力量料金は全て1kWhあたり2.48円アップになっているが、一方で、15kWhまでの最低料金が37.26円上がる。最大の15kWh使った場合の上げ幅を求めてみると、1kWhあたり2.484円のアップになる。他の段階と比べ最低料金の上げ幅が最も大きいことは問題である。
消費税のアップや所得格差が開いている現状を考えると、最低料金を上げないという選択をすべきだと思うが、どうしても上げるのであれば、1kWhの上げ幅を他の段階より小さくすべきである。
15kWh~120kWhを第1段階と考え、第2段階、第3段階の上げ幅は2.48円と同じ料金アップ額になっている。これでは逓増率が下がり、省エネに向かうベクトルと反対方向になることから、逓増率が下がらないよう、金額を決めるべきである。

 はぴeタイムの夜間電力量料金(ナイトタイム料金)についても、同じく上げ幅は1kWhあたり2.48円となっている。原発が動いている時の金額設定であり、原発が動いていない現在の状態は、夜間の発電経費を考えると大きな赤字を出しているものと考えられる。ピークシフトカットのために、夜間料金を低く設定することは理解するが、採算を考え、もっと上げ幅を大きくすべきである。
併せて、ピーク時の電気使用量を削減するため、同料金体系を選択しようとも、ピーク時間帯の電気料金を上げ、ピークカットをさらに強化し、将来的な設備投資額を減らすための取り組みを強化すること。

2.役員報酬について
昨年1月31日に関電の送電線工事を巡る談合について、公正取引委員会から独占禁止法違反により関電関連会社を含め61社に課徴金納付命令が出て、73社に再発防止を求める排除措置命令が出たことの対応が不十分だということを指摘する。
関電では社内調査を行い社内で240人が事前に予定価格を業者側にもらし、役員4人の報酬を1か月10~20%減額することで幕を引きました。極めて甘い対応です。
行政機関であれば、関係者に談合罪が適応される事例であり、かつ競争性が働かず、会社に大きな損失を与えており、事実を知り得る立場にあった役員や関係者は、背任に問われてもおかしくない事件ではないのでしょうか。
仮に送電線工事が年間100億円あり、一般競争入札と比べ契約額が20%上がっていたと考えると、年20億円の損失が発生したことになる。10年継続していれば200億円の損失である。
その損失と同額は無理にしても、その損失に見合うだけのペナルティーを役員、関係職員に撮る必要があるのではないでしょうか。
 そのことも考慮すると、役員報酬は1人1800万円ではなく、全額カットでもおかしくないと思いますが、少なくとも今後3年間はその半額にするなど、さらに厳しい切り込みをする必要があると思います。

3.グループ企業の役員報酬カットや給与カットについて
関電が議決権を100%有し、複数の役員が兼任している(株)関電エンジニアリングや、議決権42.2%の(株)きんでんなど、課徴金の支払い額が大きかったが、グループ全体による談合事件である。
具体的な金額はわからないが、関電関係企業の役員報酬は関電役員と同じような金額に、職員給与も関電職員に同じ金額まで落とす必要がある。

4.職員給与について
240人が予定価格を漏らしたとしているが、事実上、組織的な談合であったとみなしてもおかしくない。ペナルティーとしての意味合いを含め、職員の給与カットを進めるべきである。
関電は、2015年度に平均年収を627万円にしようとしているすが、少なくとも前回値上げ時に経産省が示している社員1千人以上の大企業の平均596万円に設定すべき。本来であれば、消費者庁が設置した東京電力の家庭用電気料金値上げに関するチェックポイント検討チームが示した公的資金投入企業の事例を参考にし、従来の給与3割カットである平均約560万円まで下げるべきである。

5.電力供給のない電力事業者への費用負担の見直し
新聞報道では、敦賀原発1号機の運転期間は地元自治体との約束で2016年までとされ、廃炉が検討されています。敦賀2号機の直下には活断層が入っていると原子力規制委員会に認定された。
電力供給が止まっている電力事業者に「原発維持管理費」などの名目での「基本料金」を払い続けることは、電力供給のための経費とは認められず原価に計上すべきではない。万一、十分に減額した上で、基本料金を払い続けるのであれば、その細かな根拠を丁寧に説明すべき。
2014年5月31日の赤旗では、日本原電の有価証券報告書によると、全取締役の年間報酬総額は4億4200万円で、常勤役員13人の平均は約3000万円弱との報道がある。
日本原電も関電の関連会社であることから、この機会に日本原電の役員報酬、職員給与などの経費についても、多くとも関電関係者の金額に合わせ、厳しく精査する必要がある。

6.資材調達費の削減について
 関電では、2011年度の資材調達額約6千万円のうち、45%超を関係会社に発注していたことが明らかになった。身内に発注することで、コストが大きく上がっているものと思われる。また、関係会社の大半に、役員や社員が出向していることから、他の民間業者と比べ、さらに資材調達コストは上がっている可能性がある。
 資材調達費については、関電はH27年度で競争入札比率を30%にするという方針を示しているが、東電は当面60%を目指しており、話にならない数字である。
 役員や社員の関連会社等への出向は、第3者がそれぞれの必要性を丁寧に検証し、最小限度にすることも必要。
設備工事費、修繕費等の低コスト化について
東電では、工事等について、アクションプランを策定して、競争入札の比率を値上げ時から5カ年で15%から60%に引き上げて行くよう。
一方、関電は、設備工事等の競争入札の比率を現在の15%から3年間で30%にすると報道されていますが、全く不十分。

7.燃料費の減額について
費用の積算の根拠として、1バレル105.9ドルで換算しているが、原油価格は昨年6月位から急落し、一昨日は1バレル48.88ドルになっている。
今後、どのような推移を辿るかはわからないが、少なくても現時点では、その価格であることから、その価格を前提とした計画を立てること。

LNG購入額を安くすること
以前に関西電力は、2017年度から15年間、BPシンガポールから液化天然ガスを年約50トン購入する長期契約を結ぶことを合意したと発表した。シェールガスの開発が進んだことにより、現在のLNG価格と比べ3割程度安くなる見込みのよう。計画の前倒しなどを行い、LNG価格の大幅カットの契約を結ぶべき。
一方、東京電力と中部電力は共同で液化天然ガス(LNG)の国際入札を実施し、LNGを競争入札で従来の半分程度の価格で調達する予定。
 他の電力会社やガス事業者等大手業者と燃料の共同仕入れを行い、スケールメリットを活かし、燃料代をさらに安く仕入れること。

8.普及開発関係費、諸費、研究費の削減について
原発のほとんどが止まっている現状に於いては、原発関係PR館の運営費と原子力広報費は必要と思えず、原価に含めないこと。
 原発関連がかなりの部分を占める2013年度以降の研究費については、新たに原発を作っていくという状況ではないことから、原発関連研究費は、廃炉や原発の安全管理に関する研究以外のものは中止すること。
他社との販売電力量当たりで見た研究費の水準比較では、関電の研究費は、四国電力を除き、他の電力会社と比べ10%程高い水準にある。見直しが不可欠。
 
・福利厚生費について
健康保険料の事業主負担を法定の50%にすること、職員互助会、福利厚生団体の負担金を負担していれば、その割合も50%にすること
法定率を超える事業主負担は、事実上の給与支給と同じであり、経営が悪化した企業の福祉厚生費として認められない。

9.原子力廃棄物処理費の増加を説明することについて
 電気料金の値上げは、英・仏からの高レベル、低レベル放射性廃棄物が、日本に返還されることになり、年間数十億円の費用が発生することも一因。原発停止だけを値上げの理由にせず、要所要所で、その説明をきちんとすること。 
 また、今後の英仏からの放射性廃棄物の返還にかかる費用をすべて公表し、処理方策についても、明らかにする必要がある。

                                     以上

本会議の質問の挨拶で手話を使ったら県議会事務局職員から注意を受けました!2015-03-05 12:24

 議会の品位と権威の保持等の観点から、質疑・質問に際して、同僚議員、傍聴者等に対する感謝の言葉や歓迎のあいさつなど、質問と関係のない冗長な発言は慎むべきとして、前回の討論時、今回の質問時に、手話を使ったことについて、議会運営委員長の命を受けた議会事務局職員から注意を受けました。
 県立病院で手話通訳者を配置すべきとの質問をしたので、聴覚障がい者の方が傍聴に来られていただけではなく、ネット中継でも手話のわかる人が見ている可能性もあると思い、手話で自己紹介のみしました。ちなみに県から手話通訳者は配置され、傍聴席で手話通訳をしていただいていました。

 手話が当たり前に使われる社会を目指すのであれば、県議会の場でも積極的に手話を使っていくことが必要だと考えます。
 自民党から注意の指摘があったようですが、皆さんはどのように考えられますでしょうか?
下記はその質問の映像です。
http://www.hyogokengikai.jp/broadcast/20150226-4.wvx